大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和31(あ)326 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人松村鉄男の上告趣意第一点は、違憲をいうが、原判決が第一審判決を量刑

不当の理由で破棄自判するに当り、第一審判決認定の事実に法令を適用したのみで、

その証拠を援用せず又はその証拠の標目を掲げていないとしても、原判決は第一審

判決挙示の同一の証拠を援用した趣旨と解するのが相当であること、当裁判所屡次

の判例とするところであるから所論はその前提を欠き、同第二点は単なる法令違反

と量刑不当の主張であつて、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により主文のとおり決定する。

この裁判は上告趣意第二点中の刑訴四〇〇条但書による自判の問題に関する裁判

官小谷勝重の少数意見(昭和二六年(あ)第一六八八号同三〇年六月二二日大法廷

判決、判例集九巻八号参照)があるほか裁判官の一致した意見である。小谷裁判官

の少数意見は前示大法廷判決に附したわたくしの少数意見のとおりであるから、こ

れを引用する。

昭和三一年一一月三〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!